不妊治療を始めて、一番最初のステップが『タイミング法』になる方がほとんどだと思います。 タイミング法とは、基礎体温や経膣超音波検査、ホルモン値などを使い、一番妊娠しやすい日に性交渉を行うことです。 35歳以上の方で、お身体に問題が確認できた場合はタイミング法をせずにAIHに進む場合がありますが、まずはタイミング法を半年ほど続けることが多いようです。 やはり、どうしても基礎体温表だけでの判断では確実ではない、また基礎体温がバラバラでしっかり二層をつくらない方は病院で、ホルモンの(LH)数値をみたり、卵胞の大きさを測ってもらい確実な排卵日を教えてもらうほうが妊娠につながりやすいです。...
こんにちは!迎春堂鍼灸治療院です。 もうすぐ夏休み!みなさん夏休みのご予定はお決まりですか? 今回のコラムは人工授精の適応症について、書いてみたいと思います。 人工授精(AIH)とは 卵胞の発育を超音波で観察し、排卵の時期に合わせて、精子を子宮内へ 直接注入する方法です。 精子は人工授精当日に自宅で採取して持参するか、病院で採取します。 精子は遠心処理をして、元気な精子が選別されます。 【人工授精の適応症】 1 軽度男性不妊症 乏精子症(精子濃度1,500万/ml以下)、精子無力症(運動率40%以下)、ED ※数値は病院によって異なります。 ...
東洋医学では、腎経、肝経、脾経が不妊治療の重要な経絡とされ、このいずれかが弱っていると、不妊症の諸症状が出やすいと考えられています。 鍼灸を用いて、これらの経絡上のツボを刺激し、体が本来持っている力を再び取り戻すと、卵巣や子宮の機能が高まり、妊娠し易い体質へ改善されていきます。 東洋医学で妊娠し易い体の土台をつくり、その上で西洋医学の的確な治療を行うことにより、より効果的な治療が可能になります。果樹が育ち、果実が実るには土台となる土壌が大切ですよね。東洋医学は、まさにこの土壌をつくることを重要視しています。 また、不妊症は精神的ストレスによ...
当鍼灸院は、不妊で悩まれる方を中心に鍼灸を施しますが、初めていらっしゃる方の中には、鍼灸の経験が全くない方も少なくありません。経験のない東洋医学を選択されるのには、いくつか理由があると思いますが、中には西洋医学に不信感を持ったことが理由で選択される方もいます。そこで、東洋医学(以下、『中医学』とします)の利用についてお話したいと思います。 今の日本が西洋医学中心となったのは明治時代からで、ドイツを見本に制度が設けられました。それまでは仏教とともに伝来した中医学が日本人の健康を支えていました。 中医学は何千年の歴史の中で代々受け継がれてきた経験や知恵であり、人類の貴重な財産です。身体の内部環...
排卵誘発剤療法 排卵誘発剤は排卵し難い方に適用されますが、大きく分けて2種類あります。 一つはクロミフェンという薬剤成分が含まれるもので視床下部から下垂体ホルモンの中枢に働きかけ、下垂体ホルモン分泌を促すものです。クロミフェン療法の対象患者としては、第一度無月経=エストロジェンは分泌する、つまり子宮内膜が排卵までに厚くなり、受精した卵がゆっくりお休み出来る様にふかふかのベッドの準備は出来ますが、無排卵月経、或いは多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を患っているために妊娠が難しい方向きです。 視床下部にあるエストロジェン受容体がエストロジェンの分子構造と酷似したクロミフェンをエストロジェンと誤認し...
妊娠する能力は38歳頃から低下し始めると言われています。また、流産率も上昇します。 これらの要因には、卵子の加齢、子宮機能の加齢、内分泌機能の加齢が挙げられます。 1日1000万個以上作られる精子と異なり、卵の数は誕生前から決まっています。誕生時、約200万個ある原始卵胞で、一生のうち排卵されるのはたったの400~500個で、残りは1日30~40個ずつ消滅していきます。また、年月と共に卵は古くなり、量も減っていくため、妊娠しづらくなるというわけです。 加齢に伴う卵巣機能の低下は、ホルモン分泌の命令中枢である下垂体にも深く関係しています。ストレスや疲労を重ねると、下垂体も疲労し、ホルモンバラ...
「桜と漢方」 みなさんお花見には行かれましたか? 今年は少し早い開花でしたね。 今日は桜にちなんだ漢方のお話をしたいと思います。 みなさん、桜皮(おうひ)と言って桜の樹皮が漢方薬として 使われていることはご存知でしたか? 種類:ヤマザクラ 効果:咳止め、排膿、解毒作用、湿疹、じんま疹 桜皮を使った漢方薬は日本独自の物だそうで、古くから日本の民間療法として使用されていたようです。 何だか桜の木を切って使うのはかわいそうですが、こうして漢方薬は自然のパワーをいただいているのだ と改めて実感させられました。 残りの桜に癒されながら、新学期を新たな気持ちでスタートしましょう!
来週から4月、すっかり春らしい陽気になりました。 今日は中医学の春の養生法についてお話ししたいと思います。 春は、これまで冬の間に眠っていた動物たちが地上に顔を出し、植物は花を咲かせ、伸びやかに成 長していく時期です。 人間の体においても、寒い冬にためこんでいたエネルギーを発散するかのように新陳代謝が活発に なっていきます。 中医学でいうと、春は「肝」の働きと深く関わりがあります。 「肝」は、血や気(エネルギー)の巡りをスムーズにする作用があります。 「気」というのは元気がない、気分が良い、という使い方をするように目には見えないかもしれませんが 精神的な働きに強く影響します。 春は...
3月 29日 不妊治療と赤パンツ カラーセラピーによると、赤色を身に付けると、交感神経の働きが高まり、憂鬱な気分が 解消され、何事にもエネルギッシュでパワフルに取り組めます。 また東洋医学では、赤色からは目に見えないエネルギーである「気」が出ておりで、 血行を良くし、気力を高め、食欲をそそる色と言われており、「気」の発信地である下腹部を 赤パンツ着用により、「気」の流れを過不足なく整え、身体も感情も整える効果が期待出来、 血液の増加と促進、ホルモンバランスを整え、ストレスと冷え解消等、不妊治療効果の 一役買ってくれます。当院の不妊鍼灸治療と赤パンツ着用で不妊治療効果倍増です。 是非、鮮や...
古代中国には「太極(宇宙や物事の究極の始まり)から陰と陽が生まれ、森羅万象のあらゆるものが生じた」という思想があります。 この陰と陽の性質である「陽が増加すると陰が減少し、陰が増加すると陽が減少する」、「陽極まれば陰となり、陰極まれば陽となる」などを分かりやすく表しているのが下の陰陽太極図です。 陰は夜、寒い、冬、内、低い、女性など静的なものを、陽は昼、暑い、夏、外、高い、男性など動的なものを指します。 四季の変化に例えると、初春から夏にかけては陽が増加すると陰が減少、夏至を境に陽極まれば陰となり、初秋から冬にかけては陰が増加すると陽が減少、冬至を境に陰極まれば陽となる、と当てはめて考えること...
東洋医学の診断方法の一つに「舌診」があります。 舌診とは舌の色・形・苔(コケ)・動きを診て病気の場所や身体の状態(内臓・心理状態)を診断することができます。 当院の患者さんで多く見られる舌の状態をいくつかご紹介したいと思います。 (正常な舌) 淡紅色でつやがあり、舌の表面にうっすらと苔が広がっている状態 ①気虚タイプ ぼってりと厚く、舌の縁に歯の痕がつく 疲れやすく、新陳代謝が低下し水分代謝が悪い ②血虚タイプ 舌の色がピンク色よりも淡い 血液不足、貧血傾向がある ③お血タイプ 紫色の舌、シミの様な斑点、舌裏の血管が紫色に膨張している 血液のめぐりが悪く、老廃物が溜まっている ④陽虚...
不妊治療にはよく「ピル」が使用されます。 ピルと言うと、避妊のお薬というイメージがあるかと思いますが、実は妊娠しやすい身体作りには 欠かせないものなのです。 移植でのピルの役割は3つ。 ① 排卵を抑制して、卵巣を少しのあいだ休ませることで卵子が成熟します。 卵巣が良く休んだあとの卵子はとても状態が良く、質のよい卵をとることがでします。 ② また、採卵の際のスケジュール管理が出来ます。 ③ 黄体ホルモンと卵胞ホルモンのどちらも含むピルを服用することで、子宮内膜を充実させ、 着床しやすい内膜にします。 もちろん、副作用もありますので、飲み方にはお気をつけください。
2017年も残すところあと僅かとなり、新年を迎える準備に忙しく動き回っている方も多いのではないでしょうか。 そんな、あわただしく行事の続く年末年始は、風邪などひかずに元気に過ごしたいものです。 毎日、冷え込みが厳しいですが、冬の寒さから身体を守るポイントは、「頭」「背中」「足」の3か所を冷やさないように温めることです。この3か所を冷やさないように、外出をするときは服装もしっかりと保温できるものを選び、身体を温めることで身体を寒さから守ることができます。 また、中国には「天寒、暖身、先暖心」という言葉があります。 これは、「寒いときは、まず心から暖める」という意味です。寒い冬は、カラダもここ...
「ビールが好きでやめられない・・・」 東洋医学では病気のもとは「痰湿」だといいます。なんとお酒はその痰湿を作ります。 お酒は東洋医学で「湿」と「熱」であり、身体に溜った余分な水分が熱されることで粘り気が強くなり「痰湿」となるのです。 「湿」は下へ移動し体がだる重く感じたり、足先を冷やしたりします。「熱」は上へと移動し上半身が暑かったり、顔がほてったりします。 私自身、ビールが大好きで以前は毎日1リットル飲んでいました。自覚症状としては手足の冷え、顔のほてり、疲れやすいというものがあったもののビールが原因だとは思いもしませんでした。冬場は特に足先の冷えが強く、4枚重ね靴下、5本指の室内履き、足...
冬至とかぼちゃ冬至は元々、古来中国の『体に良いものを食べ、ゆっくり養生をする』というお休みの日だったそうです。また、『陰』が極まり、『陽』に転ずる…『一陽来復』となり、この日を境に運気が上がっていくと言われています。日本でも冬至には厄よけや無病息災を願う様々な行事が行われています。かぼちゃを食べたり、柚子湯に入るのも冬至に行われる習慣として有名ですね。さて、薬膳においては、かぼちゃは夏が旬の野菜にしては珍しく、体をやさしくあたためる温の性質があり、消化を司る脾を滋養するとされています。寒さも厳しくなり、また年末年始のイベントなどで胃腸もお疲れになりがちなこの季節。温かいかぼちゃ料...
安眠のツボについて 最近は朝晩の冷え込みが強くなると共に、日中もあまり気温が上がらない日が増え、いよいよ本格的な冬場をむかえますね。 さて、みなさんは最近よく眠れていますか?体が冷えていて寝つきが悪かったり、なんだか眠りが浅かったりすると、何となく不調に感じたりやる気が出なかったりしますよね。 今日は、安眠のツボについてみなさんにお伝えいたします。 まずは眠りたいときに限って頭が冴えてしまい寝付けない時などにもおすすめのツボです。全身のエネルギーを循環させ、乱れた自律神経を整えてくれたりストレスにも効果のある百会を圧してみて下さい。 百会は多くの経絡が交わるところで、ここを刺激するだけでも多...
中国の古典では冬の過ごし方で次の季節である春の健康が左右されるとされています。 冬は「陰」の季節なので、新しいことを始めて忙しくするのではなく、できるだけ消耗しないようにゆったりと過ごすべき時期と考えられています。 また、汗をかくと身体を温める陽気が損傷されるので気を付けましょう。 冬は日が短いので、早く寝て少しゆっくり起きるのが良いとされています。平日は難しいかもしれませんが、週末は季節に合わせてのんびり過ごしましょう。 心の置き所に関してもあれこれ考えを巡らすのではなく、静かに落ち着けておくよう心がけると良いでしょう。 冬と関係が深い腎という臓は、不妊だけでなく、アンチエイジングにも関...
今年も残り2ヶ月をきりました! 寒い日が続いていますが、みなさん体調は崩されていませんか? 毎年この時期に話題となるのが「インフルエンザ予防接種」 今年はワクチン不足だとニュースでも取り上げられました。 そして妊活中の方や妊婦さんから時々受ける質問 「インフルエンザ予防接種をしても胎児に影響はないの?」です。 日本産科婦人科学会では、妊娠中や採卵移植周期においてもインフルエンザ予防接種に ついては問題ないとの見解を示しています。 日本で使用されているインフルエンザワクチンは、生ワクチンではないので 重篤な副作用は起こらないと考えられ、一般的に妊娠中の全ての時期において ...