1月21日 今回は『不妊と体質について』です。 体質とは、身体の性質、遺伝的素因と環境要因との相互作用によって形成される、個人の総合的な性質といった意味があります。 東洋医学では、それらを見極め「証」(=診断)を立てますが、不妊症においては、特に問題となる主な体質を、ストレスなどから気の流れが滞る、または悪い「気滞」、血の流れが悪い「血瘀」、血や栄養が不足している「血虚」、気が不足している「気虚」、冷えが強い「寒滞」などに分類しています。そしてそのどれか一つに当てはまるというよりは、複数抱えている場合も多いようですし、この体質も変わっていくことがあります。 当院では病気を診るのではなく、こ...
1月14日 日頃、きつめの下着やガードルを身につけていませんか?これらの下着は、長く着用することで血行不良を起こし、さらに体に悪影響を及ぼすことがありますので注意が必要です。 体をきつく締めつけ続けていると、血液の流れが悪くなります。血液の循環が悪くなれば、代謝が下がり、エネルギーが消費されにくくなります。すると、脂肪は燃焼されず、かえって太りやすい体質になってしまうのです。また、老廃物が溜まりやすくなり、それがむくみの原因となります。むくみはお腹、膝、足首などの冷えにもつながり、そして冷えは、便秘、月経不順、不妊の一因にもなります。血行不良から冷え性をまねいてしまうと、たとえ沢山着込んで温...
1月7日 今回は、『妊娠できる年齢』についてです。 個人差はありますが、女性の生殖能力は、脳の下垂体と、中医学でいう『腎(じん)』の働きによってコントロールされています。腎(じん)の働きは、西洋医学でいう膀胱-尿-水分代謝の泌尿器系や視床下部-脳下垂体-卵巣などの内分泌系の働きだけではなく、成長、発育、生殖、老化に関連し、さらに目、耳、骨、脳などとも深く関係しており、生命の根源をささえるものであります。 中医学では、女性は7の倍数で男性は8の倍数で成長の節目を迎えます。すなわち、14歳で初潮が始まり、女性は28歳ころ腎が最も充実旺盛と考えます。しかし現代では栄養状態も良くなり、人の初潮は早...
12月31日 今年も残すところ、あと僅かとなりました。皆様にご愛顧いただきましたコラムも、お蔭様で今年最後となりました。有難うございました。来年も引き続き宜しくお願いいたします。 今回のテーマは『少食』です。 年末年始は、ご馳走を食べる機会が増え、いつもより食べすぎ状態になりがちです。年末年始に少食の実行をするのは難しいと思いますが、お正月が過ぎて、少し落ち着いた頃から少食を実行してみるのはいかがでしょうか? 少し、断食のお話を・・・ご存知の方も多いと思いますが、鶏が卵を産まなくなったら、餌を与えず、断食をさせると、羽が生えかわり肌の色がよくなり、また卵を産むようになります。しかも、断食後の...
12月24日 今回のテーマは、「冬の養生~冬は無理をしない」です。 冬は、植物が休眠サイクルに入ったり、動物が冬眠したり、人間の体もある程度に休んだりするシーズンです。寒い冬になると、人間も動物も活動が鈍くなって、エネルギーを保つようになります。中医学において、冬は「ものを納める」時期とされます。よってこの時期に決して体力を消費したり、寒い場所に長時間、体をさらしたりすることをしてはいけません。出来るだけ体を安静に保ち、たくさん食事を摂り、睡眠も十分にとって体を温めることが重要とされています。簡単に言えば「消費を抑え、力を蓄える」のが冬の養生法なのです。「早起きは三文の得」と言いますが、この...
12月17日 今回は「風邪と葛根湯」についてです。 風邪の漢方薬といえば、「葛根湯」をイメージする方が多いのではないでしょうか? 漢方では、葛根湯だけではなく、体質や、風邪の症状に合わせて いくつもの種類があり、得意とする症状はそれぞれバラバラです。 葛根湯の場合は、 ①風邪の引きはじめ ①悪寒がする(ぶるぶる震える) ②熱が上昇中 ③汗が出ない といった症状が得意で、これから熱が高くなりそうな時に飲むとよいそうです。 つまり、熱が上がりきった時や、鼻水、鼻づまりを止めたい場合には適さない ことになります。 葛根湯の中に含まれている「葛根」は、日本で昔から「くず湯」として親しまれて いま...
12月10日 今回は「睡眠について」のお話しです。 足尖が冷たくなる季節がやって来ました。その所為で中々寝付けないという方も少なくないでしょう。 この冬、「季節性」と共に「新型インフルエンザ」も猛威を振るうのでは、と予測されていますが、こんな時こそぐっすり眠って免疫力を高めたいですね。 まずお風呂。 ベッドに入る一時間前程度に、熱くないお風呂に自然塩を一つまみ入れた20〜30分浸かると、ポカポカが続き、疲れた足のむくみ解消にも効果があります。 そして、お休み前には生姜湯を飲みます。 親指くらいの生姜を摺り下ろして、蜂蜜または黒糖で甘みをアップ、葛粉でとろみをつけて保温、滋養強壮を高めるの...
12月3日 今回は「生理時の鍼灸治療について」のお話しです。 迎春堂鍼灸治療院では4つの生理周期(生理期・卵胞期・排卵期・黄体期)それぞれにあった治療方法で全身にアプローチしていきます。詳しくはこちらをご覧下さい 生理のとき鍼灸治療は避けたほうがいいと思われている方が多くいらっしゃいますが、生理時の鍼灸治療では子宮卵巣にさまざまな効果をもたらしてくれます。 まず、生理の経血には剥がれ落ちた子宮内膜と一緒に老廃物も含まれています。 なので生理時の鍼灸治療は、次の子宮内膜を良質にするためのデトックス効果を高める作用があります。 また、生理が始まったあたりから卵巣では新たな卵が育ちはじめて...
11月26日 今回は、「性感染症と不妊について」お話します。 骨盤内に炎症をもたらす疾患は、卵管を詰まらせたり、卵管采によるピックアップ機能が正常に働かないなどと言った「受精障害」をもたらし、不妊の原因としても知られるところです。卵管にまつわる不妊は、全体の約35%と実に多く占められています。 クラミジア感染症は現在最も感染者の多い性感染症で、一般女性にも感染が多く、クラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)というウィルスと細菌との中間の大きさの病原体によって起こります。 主たる病変は子宮頚管炎で、症状がほとんどない為治療を受ける機会がないまま、やがて上行感...
11月19日 不妊症に効果~ハーブ『アンゼリカ』についてお話しします。 アンゼリカはセリ科に属し、漢方薬の領域では、当帰(トウキ)と呼ばれています。 血液補充、血行促進、体温上昇、そして月経を調整する作用があり、生理不順や生理痛を緩和していきます。 その他に期待できる効能として、強壮作用、利尿作用、鎮痛作用、鎮痙作用、解毒作用、女性ホルモンの調整作用、子宮及び肝臓機能の促進作用などが挙げられます。 易学では女性は「坤」「地」「陰」に属し、また中医学では「血」に属します。 その「血」で「天」「乾」「陽」(これらは易学で全て男性に属す)を支えます。 「血」は女性にとって基盤であり、とても大事な...
11月12日 妊娠しやすいカラダづくり、妊娠しやすい体質とは、女性だけが取り組むべきものと誤解されてしまうのかもしれません。お子さんを望まれて当院にいらっしゃる中で、体外受精を何度試みても結果が得られなかったものの、ご夫婦そろって鍼灸治療を受けられるようになり、その結果、体外受精の治療を受けて妊娠に成功した例も多くあります。 不妊の原因が男性にあるケースは、およそ40%といわれています。精子や精液の量が少ない・精子の運動率が低い・精子の奇形率が多いといったことが原因となります。或いは、精索静脈瘤や生殖器の疾病などから精路閉塞や射精障害、勃起障害などが起こっている場合もあります。 中医学では、...
11月5日 ありがとう(Thank you) ごめんなさい(I'm sorry ) 許して下さい(Please forgive me) 愛しています(I love you) 最近、この4つの言葉を耳にする機会が多くありませんか? ご存知の方もいらっしゃると思いますが「ホオポノポノ」と言うハワイに伝わる癒しの手法の 中の言葉です。 簡単に説明すると・・・人間の行動は潜在意識の中の記憶に縛られており、それが再生され て行動している。潜在意識の中の誤った記憶を消し去ることで本来の神格があらわれてきて、 一番ふさわしい行動をとれるようになる。と言われています。 その記憶を消去、つまりクリーニングする...
10月29日 皆さんお酒と上手に付き合っていますか? お酒と薬の関係は深く、「百薬の長」と言われているとおり、上手く使えば体に有益なものとなります。 中医学的には、お酒は血行を良くし体を温め、リラックス効果があります。また、薬用酒も、お酒と生薬の効果で体への働きかけを強める意図があります。 お酒を飲む時の注意点として、誰もが自覚すべきところは、「大量に飲まない」「飲まない日を設ける」ですね。注意したいのは、舌にべっとりと白い苔がはえている人。漢方では「痰湿(たんしつ)」タイプといい、水分代謝が悪く体に老廃物がたまっている状態です。胃腸が弱っていたり、お酒や甘いもの、脂っこいものをよく摂ったり...
2月11日 確定申告の時期がやって来ましたね。 ご存知でしょうか?不妊治療のための鍼灸施術も医療費控除の対象となります。 以下は国税庁のホームページからの引用です。 *医療控除の対象金額は最高で200万円。 *昨年1月1日から12月31日の間に支払った医療費が対象。 *対象となる医療費の領収書が必要。 詳しくは下記の国税庁ホームページをご覧下さい。 医療費を支払った時(医療控除) http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1120.htm 医療費控除の対象となる医療費 http://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/11...