東洋医学では、腎経、肝経、脾経が不妊治療の重要な経絡とされ、このいずれかが弱っていると、不妊症の諸症状が出やすいと考えられています。
鍼灸を用いて、これらの経絡上のツボを刺激し、体が本来持っている力を再び取り戻すと、卵巣や子宮の機能が高まり、妊娠し易い体質へ改善されていきます。
東洋医学で妊娠し易い体の土台をつくり、その上で西洋医学の的確な治療を行うことにより、より効果的な治療が可能になります。果樹が育ち、果実が実るには土台となる土壌が大切ですよね。東洋医学は、まさにこの土壌をつくることを重要視しています。
また、不妊症は精神的ストレスによる自律神経の乱れに大きな影響を受けやすいと言われていますが、それはなぜでしょうか?精神的ストレスが大きいと、睡眠の質が落ちたり、不眠症になったりしやすく、脳下垂体に影響を与えます。脳下垂体機能が低下すると、卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体形成ホルモン(LH)等の生殖機能に重要な作用をもたらすホルモン分泌にもマイナスの影響が出て、質の良い卵子ができにくくなったり、子宮内膜が薄くなり受精卵が着床しにくくなったりします。東洋医学は、自律神経のバランスを整え、こうした負の連鎖を起こらせないよう体質改善し妊娠しやすい体をつくっていきます。