4月20日 ●不妊治療と春・・・。 東洋医学では、春の3ヶ月は冬の間隠れていたものが芽を出し、万物萌生、藩種の季節とされています。 春の陽気が盛んになるにつれて私たちの体内も陽気が多くなり生殖・妊育が活発になります。 この時期は「陰と陽」のバランスが変わる(‘陰弱陽盛の始め’陰陽交替)時期でもあり、適度な運動をして適度な汗をかかないと、体内の陽気がすみずみまで巡らず”頭がボーとする”、”眠い、眠りが浅い”、”顔のむくみ”、”ニキビや吹き出もの”、”イライラ...
4月13日 舌診のお話 舌診とは、空腹時に舌全体の色・形(舌質)や舌苔を観察することです。舌は体質や内臓の状態を映し出す鏡であり、身体の調子によって舌の状態は変化しています。舌は粘膜に覆われ、血管が多く集まっている所なので、血液や体液の質及び過不足が反映され、もちろん女性特有の身体の状態が判断出来ます。 では、簡単な舌診をご紹介します。 *健康な舌:舌の色がピンク、うっすらと白い舌苔 *冷え性、生理不順:舌の色が白っぽく、舌苔は薄く白い *肌荒れ、吹き出物、湿疹:舌が赤く、舌苔がやや厚く黄色い *体に脂肪がつきやすく、太りやすい:舌赤く、厚い舌苔 *むくみ、水太り:舌が白っぽい、ぽってり...
4月6日 人工授精(AIH)について 「人工」という言葉のイメージから、受精までの過程で人為的な操作を加えるように思われがちですが、実際は自然妊娠と理屈はほぼ同じです。少しでも卵管に到達する精子が増えるようにするため、精子洗浄濃縮法などにより運動精子のみを濃縮した精液を子宮腔内に直接注入する方法で、最も自然体に近く妊娠の確率を上げる方法です。 人工授精に向いているケース ・ フーナーテスト(ヒューナーテスト)が陽性 ・ 精子の状態が良くない(乏精子症や精子無力症など) ・ 頚管粘液の分泌量が少ない ・ 不妊の原因が不明 当院では人工授精の当日や次の日の鍼治療をおすすめしています。黄体...
3月30日 不妊症、タイミング療法について 女性の卵子は排卵後12~14時間のあいだは受精の能力があるとされます。 それに対して、精子は72時間受精能力があります。 従ってタイミング療法というのは、排卵2~3日前から排卵日にかけて夫婦生活すると考えられます。 不妊鍼灸治療の中でもタイミングによる自然妊娠の方は多くいらっしゃいます。 タイミング療法は、4~6周期。もしこの間で妊娠しないのであれば、ご主人の精子と女性の卵管、卵巣等の婦人科検査をお勧めします。
3月23日 インドを訪ねて 先日、南インドのケーララに行ってきました。そこでインドの伝承医学アーユルヴェーダを体験しました。 日本のリラクゼーション的なアーユルヴェーダもどきと違い、医師だけがその診断を許され、診断に基づいたトリートメントを行ってくれます。 女性が患者ならば女性の看護士のような方がトリートメントしてくれます。 私はドキドキしながら診断に望む予定でしたが、すでに見診されており、私が多く語らずとも身体の気になる部分をいい当てられ、本当にびっくりしました。 トリートメントも毎回途中でぐっすり眠ってしまうほど、私の身体が疲れていたことを見抜かれ、とにかく睡眠がお前には大切だ!と言...
3月16日 卵胞形成について 卵胞のおおもとである原始卵胞の形成は、実は胎児期(妊娠16週あたり)から始まり、生後6ヶ月まで続き、一旦休止状態となります。 そこから一次卵胞、二次卵胞と成長していき、卵胞への血液循環が開始されたり、(特定のホルモンに対する)受容体(レセプター)ができたりします。 原始卵胞から二次卵胞への発育は、胎児期(5~6ヶ月)に始まり、閉経まで続くといわれていますが、排卵に向かい成長を始めるもの以外の殆どは休止状態にあります。 二次卵胞の後期は、前胞状卵胞とも呼ばれ、約70~75日を経て、次の胞状卵胞(=グラーフ卵胞、=三次卵胞)(初期胞状卵胞と後期胞状卵胞の総称...
3月9日 ●牛肉は女性の味方 不妊症で悩んでいる患者様のほとんどが「鉄欠乏」と、いわれています。 血中の鉄分が不足すると、体内に酸素を運ぶ「ヘモグロビン」が減少してしまうため、酸素をカラダ のすみずみまで運ぶことができないので、いわゆる”冷え性”を引き起こしてしまいます。 この鉄分は、体内で血清鉄・赤血球やフェリチン(貯蔵血)などに配分され、女性の場合、月経でも 失われてしまいます。 冷え性の女性はこのフェリチンが不足しているので「低フェリチン」に陥ってしまうのです。 また、低フェリチンとともに、不妊症の方に多いのが「低タンパク」です。 そこで!鉄分・タンパ...
3月2日 ひなまつりと不妊症の話 3月3日ひな祭り。ひな祭りと言えば、もちろん蛤(はまぐり)のお吸い物ですね。この蛤、他の貝とは絶対に合わないことから、女性の貞節を表し、幸せな結婚生活を願う縁起物です。 蛤は、低脂肪でコレステロールが少なく、特に豊富に含まれるタウリンには体の細胞を正常な状態に維持しようとする作用(ホメオスタシス)、肝機能を高める効果があり、解毒と栄養たっぷりの血液作りに作用し、不妊症予防はもちろん、貧血予防、肥満防止、生活習慣病対策、免疫力アップ効果があります。 蛤料理は多様にありますが、この時期は、ちらし寿司のお供の吸い物がオススメです。
2月24日 妊娠しやすい条件 中国古代医学によって、女性の生殖能力 30代前に妊娠しやすい 30代後半妊娠力は弱くなる。 40代以降妊娠能力低下。 もし、女性が妊娠しやすい身体を早めに作って、女性の特有な経絡循環良く、 月経順調、卵の質が良い、子宮内膜の血流と子宮内膜の熱さを充分にして ご主人の精子運動率が良い 定期的にセックスして、特に排卵の間、タイミングセックスすれば、40代以降でも妊娠した女性は結構あります。 ●妊娠しやすい基本条件 中国古代医学によって、女性の身体は7の倍数の年齢ごとに変化していくと言われています。 実際に、20代までは妊娠しやすいですが、35歳を超え...
2月17日 風邪と漢方薬 「風邪には葛根湯」というフレーズを聞いたことがありませんか?漢方薬といえば「葛根湯」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ところが、葛根湯を飲んでも風邪に効かなかったという経験から、漢方薬を敬遠する人がいるのも事実です。そこで、症状と合わない漢方薬を飲んで効果を実感できないことのないように、症状別に代表的な漢方薬をご紹介します。 ■寒さからくるタイプの風邪(風寒邪)に効く「葛根湯」 ・ ゾクゾクと寒気がする ・ 無汗 ・ 首筋や背中が凝る ・ 頭痛や筋肉の痛みがある このような風邪の初期症状の段階では「葛根湯」が効きます。 ■熱感が強い風邪(風熱邪)...
2月10日 骨盤ダイエットと不妊 常に新しいダイエット法がでるたびに試したくなるけど、なかなか続かない…なんてこと、よくありませんか? 私も少しやって、なぜか最初効果があった気がして嬉しくなるけど、知らない間に辞めちゃってます。(苦笑) ただ単に痩せるだけのダイエットなら⭕⭕体操とかと言って、身体に負担がありそうだし、ご飯を制限してカロリーオフにすると疲れやすく、免疫力も落ちてしまう感じしますね。 それって昔のダイエット法だと思うんです。 今は女性も美を意識したダイエットと健康を兼ねているものがダイエットの価値を高めているようです。 最近流行っている骨盤ダイエットもそのひとつ...
2月3日 足湯のススメ 人の体温は1日の中で変動はあるものの、ほぼ36~37℃に保たれています。これは体の中心部の温度のことで、末端になるにつれて体温は低くなっていきます。 しかし末端は外気温に影響されやすく、寒いときには36~37℃の範囲は胴体の方へ縮小します。そうすることによって内蔵を守っているからです。 寒いと感じると、脳の視床下部という部位に伝わり、体温を保つ為に自律神経系やホルモン系などに熱をつくる様、逃がさない様、命令します。 熱は血液によって運ばれます。 冷え性の原因は血液の流れの悪さによって起こりますが、自律神経やホルモンバランスの乱れ、ストレス(ストレスは自律神経...
1月27日 ●女性ホルモンの減少-若年性更年期障害について● 20、30代の女性にも更年期症状を訴える方が近年増えているといわれています。 若年性更年期障害の原因は、無理なダイエットや不規則な生活やストエスなどが原因とされています。 ストレスや無理なダイエットなどが原因で卵巣の働きが低下すると、卵胞ホルモン<エストロゲン>分泌が低下してしまいます。しかし、脳‐下垂体はエストロゲン分泌が低下しているので、「もっと分泌せよ!」と卵巣に働きかけてしまい、更年期様症状が現れてしまいます。 このように、卵巣からエストロゲン分泌する能力がないのに、脳‐下垂体からは卵巣を刺激するホルモンは...
1月6日 女性の体温「低温期」について 女性の体温はほぼ0.3~0.5度の間で周期的に変化しており、「低温期」「排卵期」「高温期」に分けられます。まずは「低温期」についてです。 「低温期」 生理周期でいう月経期と卵胞期が「低温期」になります。月経期は月に一度のお掃除の期間です。いらなくなった子宮内膜をはじめ、老廃物を体外へ排泄します。ですから、月経で失ったエネルギーと血液を増やすことが大切です。 エネルギーと血液を補うにはほうれん草やにんじん、牛肉など赤身の肉がおすすめです。反対に、冷たい食べ物や飲み物はおすすめしません。体温が低いということは身体が冷えやすいということ。部屋が暖かい...
12月30日 最近、なにかと食にこだわる方も増えてきましたね。実際、放射能の数値基準が越えてしまった食べ物や偽造事件など、私たちはどうしたら安全なものを口にできるのでしょうか。また一方でも、今年一年とても『ダイエット』というキーワードが多い年ではなかったでしょうか。健康増進と痩身を一緒に考えるには、まず食習慣を見直す必要があります。沢山ある食材の中から、今回は『はちみつ』についてふれていきたいと思います。はちみつは一般的に健康食品といわれています。たしかに食べると元気になります。インドの伝承医学でアーユルヴェーダという治療法があるのですが、その食事療法としてもはちみつはよく使われています。東...
12月23日 年末年始、運動のすすめ 12月下旬に入り、今年ももう10日をきりました。 年末年始は色々な行事、イベントがあり、外食の機会が増えますが、この時期だからこそ運動をお勧めしようと思います。 ・軽い運動をしましょう 15~20分以上継続しないと脂肪が燃えないと言われていますが、長時間の運動が必要かというと必ずしもそうではありません。確かに、有酸素運動を持続した方が脂肪の燃焼率は増えますが、トータルでの消費エネルギーを増やすことを目標にしましょう。 短時間の運動でも積み重ねることによって、体力がつきます。体力がないまま、意気込むと今まで運動する習慣が無かった人ほど、疲れてしまい、...