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中国の古典『黄帝内経』には、「月事以時下、故有子」とあります。
これは
「生理周期が整えば、性腺・卵巣・子宮などの生理活動が正常となり、子供を授かることができる」という意味です。
不妊治療においては、生理周期の乱れを調整することがいかに大切かを説いています。
当院では、女性の自然なリズムである陰陽変化と生理周期(月経期・卵胞期・排卵期・黄体期)それぞれの時期に現れる体調の変化に合わせて調整いたします。
妊娠・出産にはこの4つの周期が順調であることが大切ですから、まずは4つの周期を整えていきます。
また生理周期を体温で示すと大きく高温期と低温期にわけられます。
それらはホルモン分泌によって変化していきますのでホルモンによる体調の変化などにも対応していきます。
それでは4つの生理周期それぞれについて説明していきましょう。
月経周期は最初の出血の日から次の出血が始まるまでの期間を言います。
25日~38日の間であれば正常と言われています。月経期は4~7日が正常。
月経期間はエストロゲンとプロゲステロンの分泌がとても少なくなっています。
身体が陰気状態になることで低温期に突入します。
月経後半にはエストロゲンの分泌が増加し出血量が少なくなるなどの体の変化だけでなく、心が上向きに変わっていくなど気持ちの変化が現れます。
女性の月経血は、ご自身の状態を把握するのにとても大切です。
毎月、はがれ落ちた子宮内膜と古い血と一緒に老廃物を排出することは、身体と子宮内の大掃除となっています。
これが完全に排出できない状態だと、次の子宮内膜の形状に影響するのです。
中医学で考えると
月経期は女性の体は陰の時期(低温期)にのため、陽気(ようき)不足 「身体を温めるエネルギーである陽気が不足している状態」であると考えます。この時期には下記の症状が見られやすいです。
月経期の症状:頭痛、肩凝り、のと痛み、吐き気、下痢、便秘、下肢痛、腰痛、イライラ、精神不安、うつ感、肌が敏感、だるい、生理痛
卵胞期(月経が終了後約1週間)とは卵胞期は卵子の成長時期です。
脳の下垂体から卵胞を刺激するホルモン(FHS)の分泌量が徐々に増加しながらエストロゲン(卵胞ホ
ルモン)も分泌し増えて卵胞の成長から成熟が進み、それに伴って子宮内膜増殖とおりものが増加していく時期です。
卵胞期は、卵の成長が促進される大切な治療時期です。
良質な健康、生命力の強い卵を育てるには、月経期と卵胞期の集中的なケアが重要だと私たちは考えています。
卵胞期の心と体の状態
実際の患者様の例
51歳8か月 妊娠6か月
最初は、生理不順。卵胞が見えない状態。体外受精のクリニックに通いながら、当院で鍼灸施術を受けられました。
だんだんと卵の状態とお身体の状態が良くなり、胚盤胞の移植ができ、現在妊娠6か月です。
現在も、当院に通院されています。
卵にエネルギーが蓄積されて、いよいよ排卵が始まる時期です。
この時期体温は高温期へと一気に変化します。
体内の循環を良くして、栄養分をたくさん取り込み冷えないようにすることで、良質の卵を順調に排卵することができます。
排卵期は生理周期の中間です。
エストロゲンの分泌量がピークに達すると脳の下垂体から黄体形成ホルモン(LH)により指令が出て、卵巣内にある卵胞から卵子が排出されます。
排卵は通常16~32時間の間に起こり、排卵後卵子の寿命は長くて12時間程度です。
排卵期は低温期と高温期へ移行させる変化の時期です。卵1個によって成熟卵が約20ミリ以上育つと、黄体形成ホルモン刺激により、卵が卵巣膜を破って排卵します。そして排卵後は黄体期へと移行します。
中医学ではこの時期は体の陰と陽の転換時期と言われています。
女性の体に大きな変化が起こる時期でもあります。そして排卵前2~3日は透明のゼリーのおりものの量が急速に増加し、排卵を迎えます。
受精卵を温かな環境で育てようと女性ホルモンの黄体ホルモン分泌が高まり、高温期が続きます。
黄体ホルモンにより、十分な栄養を補い、エネルギーを高めていきます。
また、同時に子宮内膜は厚さを増していき、柔らかな卵の温床を用意し始め、着床しやすい環境をつくっていきます。
高温期が安定しない、短い、高温にならない、などの場合は受精卵や子宮内膜の発育が弱いと考えています。
この4つの周期はお互いに影響し合っていて、ひとつの周期でもしっかりお体が働かないと、次の周期に力を発揮できません。そのため、1周期に1回の鍼治療をご提案致しております。
また、患者様おひとりおひとりの体質。また病院の治療に合わせて鍼灸治療をいたします。