「顔と内臓は繋がっている」 顔は発生学では、魚のエラの部分(内臓筋)から発生して、 内臓から頭まで伸び、顔の前面を覆い表情筋になったといわれています。 飲食物や内臓の疲れが影響をして顔に吹き出物、ニキビ、肌荒れ、血色不良、などをおこしてきます。 逆にお顔に鍼などするとお腹が動く、胃腸の調子がよくなります。 顔の不調は胃腸の働きの低下。 東洋医学では顔を診て体の調子を判断することもあります。 また食べたものは、体の細胞を作り出し、気持ちの変化にも関わります。 休養と胃腸に優しい食事を心がけましょう。
カフェインと流産 「仕事の合間にちょっと1杯」や「家事の合間の休憩に・・・。」とついつい飲んでしまいがちなコーヒー。 実はアメリカの研究でコーヒーを1日に4杯以上飲む人と飲まない人の流産率を比べたものがありました。 結果は、飲む人の方が飲まない人に比べて、流産のリスクが20%も高いことがわかりました!! また、コーヒーだけではなく【カフェイン】の摂取量が多い分だけ、流産の確率が高いことが分かりました。 カフェイン摂取量と流産率は比例するそうです。 100ml中のカフェインの含まれる量は コーヒー 45mg(エスプレッソやドリップはもっと多くなります。) 紅茶 30mg ココア 30...
不妊症の原因は様々ですが、注目されているのがストレスです。 なぜならば生殖ホルモンの分泌をつかさどる脳下垂体は、同時にストレスにも対応する器官なのです。 心理的に不快な刺激を受けると、脳の本能を司る部分と理性を司る部分が葛藤を起こします。そして、理性が本能を押さえ込むとストレスが発生します。脳はこの状態を改善するために、視床下部から副腎皮質刺激ホルモンを分泌することで身体を臨戦態勢にします。この副腎皮質刺激ホルモンは、脳下垂体と自律神経に作用しています。視床下部から分泌された副腎皮質刺激ホルモンが脳下垂体に到達すると、脳下垂体は副腎皮質ホルモンを分泌し、副腎もまた臨戦態勢を促進します。 ...
チョコレート嚢胞(子宮内膜症性卵巣嚢胞) 子宮内膜症はよく聞く病気ですが、チョコレート嚢胞というとあまり馴染みがないかも知れません。 当院の不妊鍼灸を受けられている患者さんの中にもチョコレート嚢胞があるという方が時々いらっしゃいますが、今回はこの病気がどういうものか、不妊とどのような関係があるのかをお話ししたいと思います。 子宮内膜症は、本来子宮内面を覆っているはずの子宮内膜と同様の組織が、子宮内面以外の部位にできる病気です。この子宮内膜症が卵巣に起こったものがチョコレート嚢胞です。通常は子宮内膜で増殖する細胞が、卵巣内で増殖し血液が溜まることによって卵巣が肥大するのが病態です。 発症の原...
○○の秋ですか? 日に日に朝晩ともに過ごしやすくなり、秋めいてきましたね。 秋と言うと…食欲の秋、芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋、何をするにもよい季節だと思います。 私はスポーツの秋と言いたいところですが、ナカナカ時間がとれず…そして、そういう方は是非、呼吸法を 生活の中に取り入れてみてください。 私は以前、ヨガに通っていたのですが、そこで教えて頂いた『丹田呼吸法』をご紹介いたします。 ちなみに丹田とはオヘソの下3センチの所。 ☆丹田呼吸法(腹式呼吸 ①立位、座位どちらでもリラックス出来る体勢からスタート。 ②鼻から深く息を吸い、お腹をふくらませる。 (その時、...
秋の養生法 まだまだ暑い日もありますが、9月になり、季節はゆっくりとかわっていこうとしています。 中国の古典では、「春生、夏長、秋収、冬蔵」と季節ごとに意味を持ち、人間の体も四季に反応して動いている と言われています。 秋は「収める」季節です。収めるとは、夏に活発に働いた体を収斂させて、寒い冬に向けて力を備える季節です。 人間の心も体も内側に向かっていきます。 日常生活では、運動は緩やかに行い、陽気を少しずつ収めていきます。 秋は、早寝早起きをします。早寝で「陰」を養い、早起きすることで「陽」を動かし、体の中から陰陽のバランス を整えることができる季節と言われています。 この時期の冷たい食...
骨盤のゆがみと不妊 不妊には様々な原因がありますが、その一つとして「骨盤のゆがみ」が挙げられます。 子宮は筋肉の塊のようなもので骨盤に囲まれており、骨盤は全身のバランスを取ると同時に、 子宮や卵巣を守る役割も果たしているのです。 その骨盤が歪むと、それに合わせて子宮の位置も変わってしまい、子宮の位置が変わることに より不妊につながると考えられているのです。 また、骨盤の歪みは体液循環を悪くします。 体液の循環が悪くなると、冷え性などを引き起こしますが、それ以外にも体液の循環が悪いと 内蔵は本来の働きができなくなります。胃や腸などが代表的な例で、骨盤が歪んで冷え性に なっている人は便秘であるこ...
今回は高プロラクチン血症について理解し、どのように妊活を進めていったら良いのか一緒に考えてみましょう。 ○高プロラクチン血症とは プロラクチンというホルモンの血中濃度が高くなる疾患です。 正常な血中プロラクチン濃度は5ng/ml前後ですが、妊娠していないのに、プロラクチン濃度が15ng/mlを超えると高プロラクチン血症と診断されます。 プロラクチンが高いと、FSH(卵胞刺激ホルモン)・LH(黄体化ホルモン)の分泌が低下し、 成熟卵胞が育ちにくい、排卵障害や黄体が少なくなり流産の原因になります。 ※潜在性高プロラクチン血症 日中のプロラクチン数値は正常なのに、夜間や興奮状態、強いストレスが起...
猛暑の夏の過ごし方 連日真夏日、猛暑日ばかりの夏は酷暑という言葉がぴったりだと感じます。 クラクラしそうな暑さの屋外と、冷えた室内との温度差にダルさがでたり、この暑さで食欲が落ちたり… 夏特有の身体の不調が気になりますね。 昔から、夏には精のつく食べ物を食べようと言われています。 土用の丑でお馴染みの『うなぎ』などはその代表ですね。 栄養学の観点からみると、うなぎのビタミンAは有名ですが、実はビタミンEも豊富に含まれています。 これには体内の血行改善の働きや、抗酸化作用があり、頭痛や冷え性を改善する効果があります。 また、生殖ホルモンの代謝と関係があるため、不妊症に効果がある...
セロトニンとメラトニン 不妊治療には、朝早く起きて夜は早く寝るという事がとても大事になってきます。 不妊鍼灸院では度々聞かれることだと思います。 その理由は・・・。 朝日を浴びると『セロトニン』が分泌されます。 『セロトニン』は『メラトニン』というホルモンを作る材料になる大切なホルモンです。 また、『メラトニン』は就寝時に分泌され眠りに誘導します。 早起きが良い睡眠につながる理由はまさにこれです。 また、『メラトニン』は卵胞液中の濃度が卵の質と関係するとも言われています。 体外受精における研究で、『メラトニン』を摂取することで受精率・妊娠率が上がったと言われています。 『メラトニン』は0時~...
脳下垂体ホルモンと不妊 脳下垂体は、様々なホルモンの働きをコントロールしている内分泌器官です。 大きさはえんどう豆程度で、前葉、後葉という2つの部分から構成され、それぞれ異なるホルモンを分泌し 生体の機能維持を司っています。 脳下垂体前葉からは「成長ホルモン」、「甲状腺刺激ホルモン」、「副腎皮質刺激ホルモン」、「性腺刺激 ホルモン(卵胞刺激ホルモン)(黄体形成ホルモン)」、「プロラクチン」の6種類、後葉からは「抗利尿ホル モン」、「オキシトシン」の2種類のホルモンが分泌されています。 主な働きについては、 「成長ホルモン」は、体の細胞の増殖を促進、特に骨の伸長や筋肉の成長を促進する。 「甲...
大豆イソフラボンと不妊 大豆イソフラボンとは、大豆に含まれる天然の成分で、体内で女性ホルモンの「エストロゲン」に 似た働きをします。そのため、植物性エストロゲン「フィト・エストロゲン」とも呼ばれています。 エストロゲン様の働きをすることから、最近の研究によって、イソフラボンは不妊治療に有効で あるとの報告がされています。 イソフラボンには、「アグリコン型」と「グリコシド型」の2種類があります。 「グリコシド型」は、イソフラボンのまわりに糖がついていて、腸内細菌の酵素で分解して切り離 さないと体内に吸収されません。腸内細菌の働きは人によって異なるため、吸収性に個人差が あります。一方、「ア...
夏の疲れ(夏バテ)について いよいよ本格的な夏の到来です。暑い日が毎日続くと、身体の疲れやだるさなどの夏の疲れ、 いわゆる夏バテの症状が出てくる方もいらっしゃると思います。 夏バテは、夏の暑さや室外との急激な温度差に体の機能が追いつかずに、身体がバテてしまい、 さまざまな症状 を引き起こしていきます。 東洋医学では、3つのパターンに分けられます。 ①気虚による夏バテ・・・暑さによりエネルギーが消耗してしまい、体力低下や食欲不振など起こし、 体がだるくなりやすく、また、夏風邪をひきやすくなります。 ②陰虚による夏バテ・・・発汗により、体内の水分を失ってしまっ...
『半夏生と食養生』 こんにちは 迎春堂鍼灸治療院です。 7月1日は、半夏生(はんげしょう)です。 半夏生は雑節のひとつで、夏至から11日目の日をさしていましたが、 現在では黄経100°を太陽が通過する日とされていて、2016年は7月1日となります。 農業では畑仕事や田植えを終える時期とされています。 また、半夏(はんげ:カラスビシャク)という薬草が生える頃とされています。 半夏は漢方の生薬としても使われている植物です。 各地域で、半夏生に食べるものがあるそうですが、最近では関東でも 『半夏生にタコを食べよう』という宣伝を見かけるようになりました。 タコを食べるのは近畿地方の習慣...
関東圏の梅雨入りから2週間、雨は大切な自然の恵みですが、じめじめと鬱陶しく体もだるくなったり何かと スッキリしない時期でもありますね。 このような湿気からくる体調不良を東洋医学では「湿邪(湿からくる邪気)」によるものと捉えています。 ‘湿邪’は重く粘性があり渋滞しやすい特徴があります。体の中に湿邪があると、だるさや鈍い痛み、 胃腸の不調やそれに伴う下痢や軟便なども起こりやすくなります。胃腸の働きが悪くなると水分代謝も 悪くなり、日ごろ冷えや血行不良を感じている人は、むくみが強く出たり、関節痛、古傷が痛んだりする 場合もあります。また、湿邪には症状を長引かせる、というもう...
今の時期は疲れがとれなかったり、だるさが続いたりしませんか? これは梅雨の低気圧が私たちの自律神経に大きく影響を与えてるからです。 自律神経は交感神経と副交感神経からなります。交感神経は体を緊張させ活動モードにするものです。一方副交感神経は体をリラックスさせ休息モードにします。 低気圧は副交感神経の働きを活発にさせます。そのため体がいつもより休息モードになっているので同じことをしても普段より疲れたりだるかったりするのです。 自律神経を調整する方法として足湯があります。家で手軽にできるのでぜひ皆さんもやってみて下さい。
東洋医学がなぜ身体に良いのか。 東洋医学では 気血が充満したら身体が健康と言われています。 気血というものは、体内を流れる栄養分です。 気血はセットで流れているため、気が足りなくなると血も足りなくなり、 血が足りていないと気も足りなくなります。 気血が充満していると 末端までしっかり栄養が行き渡っている状態になります。 足りなくなると、冷え、疲れやすい、不眠、不妊など、身体の不調を起こします。 その気血を補充するために、身体に流れている経絡、ツボを使い、気血を補充して、健康な身体作り、 体質改善を行っていきます。 梅雨は湿に侵され、体調を崩す方が増えてきます。 この機会に 体質改善してみてはい...
排卵 体温表を付けて行くと、教科書やネットに載っているような線を描けない・・・特に線が上に上がら ない場合があります。 これは、高温期が来ない・・・すなわち排卵していない可能性があります。 排卵が出来ないと、タイミング法も人工授精も、採卵すらできません。 不妊症の原因になりますね。 排卵するために、お薬を使用しますが自然に排卵できないものかと考える方は多いと思います。 排卵するには脳下垂体より出るホルモンがとても大切になってきます。 下垂体からきちんとホルモンが出るように、当鍼灸院では頭皮鍼によって脳に刺激を与えます。 また、東洋医学では排卵は陰の気がとても重要になってきます。 陰の気が不足し...
セロトニンについて セロトニンは人間の精神面に大きな影響与え、心身の安定や心の安らぎなどにも関与することから、 「幸せホルモン」とも呼ばれています。セロトニンは腸内におよそ90%、血液中に8%、脳内に2%程度ずつ 分布しています。 それぞれの役割をお話ししますと、 腸内のセロトニン ・腸のぜん動運動に関与し、消化を助ける整腸作用 血液中のセロトニン ・血小板の中に収容され、止血作用、血管の収縮作用 脳内のセロトニン ・交感神経系と連動して、体内時計を調節し、覚醒状態(活発に活動出来る状態)を保つ ・気分や感情のコントロール、衝動行動や依存症の抑制をして心のバランスを整える。 ・痛覚を抑...
夏の養生法 5月に入り、少しずつ夏を感じさせる季節になりました。 東洋医学最古の医学書「黄帝内経 素問」には、四季ごとの養生法が記載されています。 これによると、5月8日(立夏)から8月8日(立秋)までの夏の3か月を”蕃秀(ばんしゅう)”といい、 自然界では、草木が成長し、花咲き実り、いっぱいに開いている状態であり、人間の一生で 例えると青年期にあたります。人間の体も自然界同様に開き、陽気を発散させる季節です。 この季節は、陽気や熱を皮膚を通して外に「発散」させることが特徴になり、「発散」させること が夏の養生法になると書かれています。 夏の養生法の発散とは、日の出...