10月5日 秋の養生法 近頃は朝晩の気温も随分と下がってきましたね。 秋と言えば、食欲の秋・運動の秋・睡眠の秋・読書の秋。。。と色々ありますが、東洋医学的に秋は「肺」の季節です。 綺麗な空気をゆっくりと大きく吸って秋という季節に身体を順応させましょう。 また、秋は実が成り、種が中に納まり冬を迎える準備をする季節でもあります。 動物が冬眠の準備をし始めるのと同じく人間も大事な「気」を中に納めることが大切です。 「肺」を養ってくれる食べ物としては白い物、例えば大根や白菜・梨やりんご等があります。 少し辛いですが生姜もお勧めです。 当院に通う患者さんで冷え症の方は多くいらっしゃいます。 ...
9月28日 良質な睡眠のお話 長い夏もようやく終わり、夏バテ気味の所に、急激な気温の変化は体調不良をまねきます。そこで今回は体調回復、不妊治療・美容をはじめ健やかな女性に欠かせない良質な睡眠に導く秘訣をお教えします。 睡眠に導くホルモンであるメラトニンは脈拍、体温、血圧を低下させることによって睡眠と覚醒のリズムを調整し、自然な眠りを誘う作用があります。メラトニンの分泌量を増やすには、昼間は太陽の下で活動し、夜は暗くして寝ること。寝る前には目からの光の刺激を避ける。夜更かしはしない(午前0時迄に就寝)リラックスできる飲み物(ホットミルクやハーブティー)をとる。*コーヒーや紅茶、緑茶に含まれ...
9月21日 今回は鍼灸と中国伝統療法による『』のお話を致します。 受精卵の着床後、つまり妊娠直後から12週頃までに胎盤が形成されます。 その形成過程は、まず受精卵が着床した子宮内膜が脱落膜というものに変化します。この脱落膜に胎芽を取り巻いている絨毛という突起状の組織が入り込んでいき、これが胎盤となっていきます。胎盤は38週頃まで成長し続け、最終的には、直径15~20cm、厚さ2、3cm、重さ500gの円盤状のものになります。この胎盤形成が12週未満で流産するのを『早期流産』と呼びます。 西洋医学的に見た『流産』とは、胎芽や胎児の染色体異常といった遺伝子異常、子宮頸管無力症・子宮筋腫・黄...
9月14日 不妊治療で心がけることのひとつに、適度な運動とありますが 忙しい現代人は運動不足になりがちです。 今回は、起床後や寝る前に簡単にでき、女性特有の症状に効果があるといわれる ヨ-ガのポーズを紹介したいと思います。 橋のポーズ 背骨から特に骨盤の歪みが調整され、生殖器系の強化にもつながりホルモン分泌も うながされます。 http://eonet.jp/health/exercise/kirei/kirei05.html 猫のポーズ 首肩背がやわらかくなり、女性の生殖機能を高め、 生理不順や生理痛の改善に効果的です。 http://eonet.jp/health/exercis...
9月7日 「女性ホルモンを味方にする」 代表的な女性ホルモンには、主に妊娠・出産を司るプロゲステロン(黄体ホルモン)と女性らしさに 大きく関わるエストロゲン(卵胞ホルモン)の2つがあり、それぞれが一定の周期で卵巣などから 分泌されます。 女性ホルモンのバランスは生理(月経)という短い周期でも、女性のライフステージという長いス パンでも変化します。 女性である以上、女性ホルモンの影響から無縁ではいられませんから、ホルモンバランスの乱れ をコントロールする対処法を見つける事が健康の鍵となります。 PMS(月経前症候群)がつらい方も、不妊治療を受けられている方も、メノポ期(更年期障害)の...
8月23日 今年の夏は、最高気温・湿度ともかなり高く高温多湿を好む夏風邪ウィルスが身体に入りやすくなっている様です。夏風邪ウィルスは皮膚に付着しやすく、特に汗ばんだ皮膚に付着している場合が多いので、こまめに着替えたり、シャワー(冷え予防にはお風呂)を浴びるようにしましょう。 又クーラーなどで室内と室外の気温差が大きいと自律神経が乱れ体温調節が出来なくなり免疫力が低下して風邪をひきやすくなります。中国では、春雨の原料でもあり、鉄分や食物繊維を多く含んでいる緑豆(りょくとう)をご飯やスープに入れて食べます。 夏風邪予防、夏バテに負けない為に、特にバランスを崩しやすい不妊治療中の方、妊婦さん、迎...
8月17日 不妊症、タイミング療法について 女性の卵子は排卵後12~14時間のあいだは受精の能力があるとされます。 それに対して、精子は72時間受精能力があります。 従ってタイミング療法というのは、排卵2~3日前から排卵日にかけて夫婦生活すると考えられます。 不妊鍼灸治療の中でもタイミングによる自然妊娠の方は多くいらっしゃいます。 タイミング療法は、4~6周期。もしこの間で妊娠しないのであれば、ご主人の精子と女性の卵管、卵巣等の婦人科検査をお勧めします。
8月10日 不妊と痩せすぎ 痩せすぎとは、BMI「体重(㎏)÷【身長(m)×身長(m)】」が18.5未満を定義とします。 体重が減っているだけでなく、筋肉など脂肪以外の組織も減っている状態です。 痩せすぎの原因として、体質的に太れない方、ストレス、拒食症、過剰なダイエット、スポーツのやり すぎ等があります。体重10kg以上下げると脳(特に視床下部)にストレスをかけます。そして、内分泌 コントロール等の正常な働きを抑制され、下垂体性腺刺激ホルモンの分泌減少の原因となり、卵胞 発育障害から無排卵及び続発閉経の原因となります。また、冷えが強くなり、卵巣や子宮の機能...
7月27日 難治性不妊症に対する鍼灸治療の効果 不妊で鍼灸治療院を訪れる患者さんの中には、タイミング療法や人工授精(AIH)、体外受精(IVF)など、 産婦人科で何らかの治療を受けている方が多くいらっしゃいます。そこで気になるのは、不妊症に対す る鍼灸治療の効果ですよね? 2007年の全日本鍼灸学会では、以下のような「難治性不妊症」(結婚歴5年、不妊専門医療機関で2年 治療しても妊娠に至らない不妊症)に対する症例報告がされています。 体外受精-胚移植(IVF-ET)や顕微授精(ICSI)を含む高度生殖医療(ART)を5回以上行なうも妊娠に 至らなかった難治性不妊患者114例に対し鍼...
7月20日 卵子や精子の質を向上させる食べもの 卵子や精子の質を向上させる食べものといえば、その1つにビタミンEを含む食品があげられる。 ビタミンEは抗酸化作用が強く、多くの食品にも酸化防止剤としても利用されており、一般には『活性酸素を除去する』、『老化を防止する』、『心疾患、脳卒中、癌を予防する』などといわれている。 ビタミンE自体、細胞膜や脂質に豊富に存在し、脂質の酸化を抑制し、細胞膜や蛋白質などの損傷を防ぐ作用をもつのである。 食用油に多く含まれ、脂溶性の為体内に蓄積しやすいこともあり、欠乏症となることは少ないといわれているが、欠乏症の1つに不妊症があげられている。 ただ目安量と...
7月6日 卵子の老化対策について 昨今、不妊症にまつわる卵子の老化について多くのメディアで取り上げられております。 年齢を重ねるに伴い、卵子は老化し、減少するのは必然であり、結論として卵子老化に対して の決定的な治療法は、現時点では存在しませんが、今ある卵子を大切にし、老化を遅らせる 方法はあるのです。 卵巣内にある卵子の元になる細胞は3周期をかけて、生殖ホルモンの命令により発育、成熟し ますが、その際、質のよい卵子に育てる環境を整えると同時に、質のよい卵子の発育を阻害 する要因を排除する体質改善が必要です。そこで迎春堂治療院では、治療期間3ヶ月を目安 に生理周期に合わせた伝統中医鍼灸...
6月29日 食事や運動、睡眠は日々の生活で重要な位置を占めています。そこで今回は、不妊鍼灸治療中 の方が毎日心掛けるとよいことを提案します。 ① 運動 : 低温期に入ったら、起床後に1分間のストレッチをしましょう。そして無理のない範囲内で、エレベ ーターを使わず階段をご利用下さい。軽い運動を取り入れることで、下半身の血行促進につなが ります。 ② 食べ物: 糖質と脂質の多い食べ物を控えることをお薦めします。糖質と脂質は代謝されにくく、老廃物として 体内に蓄積され、肥満になりやすくなります。お肉を食べるのでしたら、鉄分を多く含む赤身の牛肉 がお薦めです。 貧血予防の効果もあります。 ③...
6月22日 本来、夏は暑い中で汗をかき身体の新陳代謝を活発にする季節ですが、近年は電車もビルの中も寒いくらいに冷房が効いているところが多く身体の新陳代謝が低下、また寒い室内から暑い戸外へ出るときの大きな気温差に身体がついていけず、自律神経の乱れを引き起こしてしまいます。 飲食の面では外食やコンビニ食など、味付けの濃いものや辛いもの、脂っこいものを頻繁に摂る機会が増えると胃腸の粘膜は刺激により炎症となり荒れ、赤くはれ上がって熱を持つようになり、この熱のある部分は冷やすと気持ちよく感じるので、胃腸を冷やすために冷たいものが欲しくなります。そのときは胃腸が冷えるので、一時的に気持ちよく感じるの...
6月15日 梅雨は、中国から「梅雨(ばいう)」として伝わり、江戸時代頃より「つゆ」と呼ばれるようになりました。 この時期になると、持病や昔ケガをした場所が痛くなったりします。 肩こり、頭痛、めまい、腰痛、不眠、いつもよりだるさややる気のなさが出るのは皆さん経験されていますね。 これは体に気圧が影響している為です。 気圧の低い時は、体を休めリラックスさせる副交感神経が優位に働いています。 副交感神経が活性化されると筋肉がゆるみ、血管が広がって普段血行が悪くなっているところに違和感を与えているのです。 疲れや不具合を抱える梅雨、快適に乗り切る為にもう一度自分の身体を見直すきっかけに、特に不...
6月8日 頚管粘液(おりもの)について 不妊治療タイミングの方は、頚管粘液(おりもの)で排卵時期を予測する事ができます。 排卵期になるとエストロゲンに反応し、頚管粘液の粘り気と量に変化が生じます。 ・排卵まで遠い場合→粘液を引っぱってもすぐ途切れる ・排卵まで近い場合→卵白のようにネバネバし、途切れない 良質の頚管粘液は精子が子宮に侵入しやすい状態を作り、より多くの精子を子宮の中に 到達させようと子宮側も準備をしているのです。 子宮や卵巣の活動がスムーズに行われるように、 不妊鍼灸治療を取り入れてみてはいかがでしょうか。
6月1日 妊娠を告げる 夢占い 今回は、妊娠を告げる 夢占いのお話です。 『周公解夢全書』をご存知でしょうか。 中国の敦煌から出土した古い夢占いの本で、詩のように綴られた漢文には、妊娠を告 げる夢がいくつかあります。 例えば、 「手弄小石生貴子」 小石を手の平で転がす夢を見ると、子を授かる。 「天明婦人生貴子」 夜が明ける夢を見ると、子供を授かる。 「日月合會妻有子」 空に太陽と月が一緒に出ている夢を見ると、奥さんに子供が授かる。 日本でも花が咲く夢は祝い事があると言われており、韓国でも妊娠を告げる夢は「胎 夢」(テモン)と呼ばれ、お腹の子が女の子なら果物、男の子なら虎など...
5月25日 女性なら誰でも手に入れたいのが美肌。 美肌の1番の必須条件は質の良い睡眠です。 健康な肌は、月経周期と同じく4週間で新しい生まれ変わりをしています。 その肌を再生する成長ホルモンは日中分泌されず、夜身体を休めてリラックスした状態で分泌されます。 特に夜の10時~2時は肌の生まれ変わりがもっとも活発になる時間帯です。 そのためこの時間帯に眠れることが美肌のためにはベストですが、眠りたいのに眠れないという方も実は 多くいらっしゃいます。 そういった悩みにも鍼灸はとても効果があります。 鍼灸で体質改善をしながら良質な睡眠=美肌を確保しましょう! 不妊鍼灸治療中の方も美容鍼灸を...
5月18日 干支と妊娠 今年の干支は壬辰(みずのえ・たつ)です。それぞれに「女」へんを付けると「妊娠」になることから、中国では 妊娠・出産に縁起が良いとされているそうです。 中国では龍は皇帝のシンボルで、尊い神の存在でもあり、十二支のうち龍だけは想像上の獣神です。 辰年に生まれた子供は将来出世するという言い伝えがあることから、今年は中国や香港、台湾、シン ガール、ベトナムなど中国文化の影響が色濃く残るところでは、ベビーブームが起こると予想されてい ます。 一方で、ベビーブームに生まれた子は進学の競争や就職難、結婚難などにぶつかる可能性が高く、 子供の幸せを願う親の気持ちは複雑です。 ...
5月11日 『満月の夜』 私は太陽よりも月のもつ神秘性に惹かれる。 月はよく女性に例えられ、満月の輝きは太陽とは比べものにならないくらい美しいと思う。 また男女の営みも夜が多いが、普段より特に満月の夜はお互いの気持ちも高揚するという。 そんなことが影響するのか、満月付近に排卵し、タイミングをとると妊娠率も上がるといわれている。 『チャングムの誓い』を見たことがある人なら思い出せると思うが、王に一度見初められた後忘れさ られた帝が、ふとしたことがきっかけで、また王に呼ばれた日の夜に満月の持つパワーを手に掴ん で口に入れ、子を授かるというシーンがあるが、口に呑み込もうとする時のシーンが、なん...
4月27日 科学の進歩と研究者達の努力によって、生殖技術も日々変化している。 最近では今月10日、フリーズドライ(真空凍結乾燥)によってラットの精子を5年間保存し、子を誕生させることに成功したことを京都大学のチームが発表した。 先月も早期閉経患者から正常卵子を作り出すことに成功したことを聖マリアンナ医科大学が発表したことや、精子が卵子の周囲の膜を通過できるのは1回限りとされていた定説を覆し、従来考えられていたよりも先体反応の持続時間が長いため少なくとも2回は通過できることを大阪大と米ハワイ大のチームがマウスで明らかにしたことは記憶に新しい。 鍼灸師は判らなかったことを研究するというより...