まだまだ寒い冬真っ只中ですが、お風邪などひかれていませんか? 寒い日が続くと春が待ち遠しいですね。 春は草木が芽吹くように、身体の不調も冬の間身体の奥で眠っていたものが、暖かくなって出て くることがあります。 冬は身体の不調も冬眠期になるのですね。 春は不妊症にとって、絶好のチャンス期と言えます。 それは、だんだん暖かくなるにつれて、体内の『陽気』が増えて行きます。 『陽気』が増えると『黄体ホルモン』が増えて行きます。 『黄体ホルモン』とは、排卵後に分泌量が増え、体温を上げ子宮内膜をやわらかくし、受精卵を 着床しやすくする、 不妊治療にとても必要なホルモンです。 その様なチャンス期に、不調にな...
1月23日 自然のめぐりと不妊鍼灸 東洋医学では、自然のめぐりを「十二支」で表現しています。 「十二支」とは”子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥”です。なじみやすい動物名で表現 されていますが、本来の意味は”地上における大気作用”を説明しています。 今月は「丑(うし)の月・晩冬」です。 「丑の月」は、子の月(12月・仲冬)に新たに生じた種子が、発芽に向けて更に準備を進めている 時期です。 地上はとても寒いですが、地中では、寅の月(2月・初春)の発芽に向けて、とても活発に準備を おこなっている時期が「丑の月(1月)」です。 自...
中国で2000年前に残された三大古典医書の一つ「黄帝内経」に「女性の体は7の倍数で変化する」と 書かれています。 また、「素問・上古天真論」には、女性は14歳前後で初潮が始まり、28歳頃に女性ホルモンの分泌量は ピークを迎えるとあります。 女性の子宮や卵巣といった生殖機能の働きが活発になる28歳~35歳のこの時期は気力も体力も充実し 「妊娠力が 最も充実した時期」といえるでしょう。 しかし、35歳頃を過ぎると、女性ホルモンの分泌量が減り始め、子宮や卵巣の機能に穏やかな衰えが 見えてきます。 しかし、現代の女性を取り巻く環境は大きく様変わりしました。一番妊娠しやすい28歳~35歳は、 現代の女...
12月27日 不妊治療中のちょっとした工夫 身体は寒さを感じると、先ずは大事な内蔵を優先的に温めようと、脳は末梢の血管を収縮させて 手足に送るべき血液まで内臓に送るように指示します。すると手足はどんどん冷えていきます。 よって常に内臓おなか周りを温まった状態で保てれば、手足に血液が循環し冷え知らずになる わけです。腹巻き、ひざ掛けを使用し下腹部、腰の中心などを温めると自然に手足が温まるしく みです。お腹が冷えると子宮、卵巣の機能が低下します。下半身を締め付ける服装は、血行が 悪くなり生殖機能に悪影響を与えます。また、窮屈な靴や、つま先が痛くなるハイヒールは足の 血行を悪くし、冷えの原因...
こんにちは。迎春堂鍼灸治療院です。 頭皮鍼法について 当鍼灸院の不妊治療では、頭部に刺鍼することがあります。 これは、頭皮鍼法というもので、頭の反射区を利用した治療法です。 反射区というと、一般的に足裏や掌、耳などが知られていますが、頭部にも反射区はあります。 不妊の原因には様々ありますが、頭皮鍼の適応となるのは、ホルモン分泌(内分泌)に問題がある 場合です。 エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンは卵巣から分泌されますが、その分泌を調整してい るのは脳下垂体です。脳下垂体からの命令によって卵巣がホルモンを分泌しているのです。 そのため、脳下垂体に問題があると卵巣から正しくホルモ...
12月19日 こんにちは。迎春堂鍼灸治療院です。 今回は、迎春堂鍼灸治療院でも行っている、磁力治療についてお話します。 当鍼灸治療院にお越しの方はご存知かと思いますが 子宮や卵巣の上に磁石を置いて、着床の環境を整える治療を行ったり、 また、お腹の他にも痛みのある場所への治療も行っております。 この磁力には、どのような効果があるのでしょうか? 磁力には、身体の血の流れを良くする効果があります。 磁力と言うと、S極やN極がある磁石や羅針盤のNとSなどはご存知かと思います。 磁力治療では、この力を利用するのですが・・・ 磁石を思い出して頂くと、小さいころに鉄をくっつけて遊んだことはなかった...
東洋医学では「冷え」は不妊の原因の1つと考えます。 年齢や婦人科疾患などの要因もありますが、不妊に悩む女性の多くは、体が冷えているか、 血液循環が滞って古い血がたまっているか、もしくはその両方の症状がみられます。 治療などで「冷えがとれてきたな」と感じた頃に、妊娠する方も多くいらっしゃいます。 なぜ、冷えが不妊の原因になるのでしょうか? 体が冷えると、子宮や卵巣も冷え、良い卵子ができづらくなります。 温かくふかふかしている子宮には、受精卵が着床しやすいのですが、冷えて硬ければ、 着床しにくくなります。 東洋医学では、冷えは「陽虚」と認め「陽気不足」と考えます。 「陽気」は生理活動の動力となり、...
不妊と一言で言っても、色々な原因があります。 排卵がない場合や受精できない場合、着床が出来ない場合・・・ その人の身体の問題や、年齢的なものも深く関係してきます。 年齢で、私は若いのにどうして・・・と思われる方も多いと思いますが、その場合鍼では陰陽のバランスを 調整します。 主に頭を使って、興奮している場合はそれを抑制し、逆に必要な場合は興奮させることもあります。 また、35歳以上の方は補腎の治療をしていきます。 腎の気と言うのは、生命力と言い換えるとわかりやすいかもしれません。 赤ちゃんは腎の気がたくさんあります。ですが、生きていくうえでどんどん減っていってしまいます。 その気が妊娠を支え...
私たちがよく耳にする「血流を良くする」とはどういうものなのでしょうか。 まず血液がどういった働きを持っているのかについてお話します。 ① 物質(酸素、二酸化炭素などのガス、栄養素、ホルモン、老廃物など)の運搬 血液の中には上記のような様々な物質があります。 パイプの役割である血管を介して、肺や消化管、内分泌腺、腎臓などそれぞれの処理器官へ運び、 からだの中に必要な物質を全身くまなく送り、その過程で出る不要な物質を排泄する、このような 働きがあります。 ② pH、浸透圧の調節 弱酸性の状態に保ちます。 ③ 体熱の運搬 筋肉や肝臓で発生した熱を、からだ中に運び、からだをあたためます。 ④...
今週は41歳の主婦の方から頂いたお便りを掲載させていただきます。 同じ様に不妊で悩んでいる方に、少しでも力になれるように体験記を書かせて頂きます。 タイミングや人工授精で2年間治療してきましたが、もう一歩踏み込んで体外受精をしようと言う頃、 以前からずっと気になっていた鍼治療も併用しようと考えました。 体外受精をどうしても成功させたかったからです。 HPなどを見て、他とは違った治療をしてくれそうなので、迎春登録灸治療院にしました。 はじめての鍼治療は緊張しましたが、問診の時の恵先生の優しい励ましに、金銭的にも苦しいけれど 頑張ってみようと思いました。 週に1回で通い続け、最初の...
11月14日 東洋医学では、気、血、津液、五臓六腑、経絡、陰陽のバランスが損なわれると、病気になると考える。 このバランスが崩れる原因を東洋医学では外因、内因、不内外因の3つに分類していいます。 今回は季節関係のある[外因]についてのお話です。 自然界の気候変化は六気(風、寒、暑、湿、燥、火)と呼ばれ、火以外は季節に関係しています。 その六気に過不足が生じた場合、身体に悪影響を与える六邪へ転化し、呼んで字のごとく身体に悪影響を 与えます。 体外からくる病邪のことで[外邪]とも呼ばれ、季節変化や環境因子が原因であり、風邪、寒邪、暑邪、湿邪、 燥邪、火邪の6つに分類され、体表や背中、口、鼻から...
11月7日 鍼灸と中国伝統療法での流産予防のお話を致します。 受精卵が着床後、胎盤形成は12週頃までに起こります。妊娠の直後から胎盤形成は始まっています。まず受精卵が着床した子宮内膜が、脱落膜というものに変化します。この脱落膜に、胎芽を取り巻いている絨毛という突起状の組織が入り込んでいき胎盤が形成されます。胎盤は38週頃まで成長し続け、最終的には、直径15~20cm、厚さ2、3cm、重さ500gの円盤状のものになります。この胎盤形成の12週未満に流産する場合を『早期流産』と言います。 西洋医学的に見た『流産』とは、胎芽や胎児の染色体異常のような遺伝子異常、また、子宮頸管無力症・子宮筋腫...
10月31日 言霊の力 「言葉の力」それは、言霊という言葉があるように言葉と心とは何か密接な関係があると思います。 言葉にも、心を冷やす言葉と心を温める言葉があると感じています。 後ろ向きで悲観的な言葉、自分を責めたり、相手を責めたりする言葉は、どんどん自分の心を冷やし ていき、その言葉と同じようになっていきます。 つまり、心の作用には、イメージを実現する力があり、言葉にも同じような力があるのです。 そう、自分で言った言葉は耳から入り、潜在意識に働きかけ、物事を実現させていく力となります。 もしかすると、「不妊症」という心の不安をとくひとつのキーワード、それは「言霊の力」なのかも知...
10月24日 お臍へのお灸 10月も下旬となり、日に日に寒くなってきました。 冬の寒さ・冷えから体を守り、骨盤内の循環代謝を整え、妊娠しやすい身体つくる治療といえば「お灸」があります。お灸の中でも当治療院では、お臍の上に間接的にお灸を置く「へそ灸」を行っています。 お臍は、胎生時にはここから胎児に栄養を与えるという大事な場所であり、お臍周辺は重要な神経や血管が存在する場所でもあります。 東洋医学では、お臍は「神闕(しんけつ)」という名前がついているツボでもあります。 当治療院では、このお臍のツボにお灸をしていくことにより、骨盤内の循環代謝を整え、子宮・卵巣に良い影響を与え、質の良い卵...
10月17日 鍼はなぜ効くのか こんにちは。迎春堂鍼灸治療院です。 肩こり腰痛なのに、手足に鍼をする・・・という話しは、なんだか不思議だと思ったりしたことはないでしょうか? 当院の治療で例えると・・・不妊治療なのに、なんで足に鍼やお灸をするのかといった感じでしょうか? 何故、患部から遠いところにアプローチするのでしょうか。 今回は、少し趣向を変えて・・・東洋医学的な視点ではなく、科学という視点から鍼の効果についてお話したいと 思います。 人体への研究の発展により、鍼治療のメカニズムが解明されてきました。 その1つに 「体性-内臓反射の上脊髄反射」 というものがあります。 上脊髄反射とは...
10月10日 冷えについて 月が変わるごとに季節が移ろい、今年は特に残暑がほとんどないまま秋を迎えましたね。 いきなり季節が夏から秋へ変化したので、体調を崩された方も多いのではないでしょうか。 体調を崩す原因の一つとして、冷房や冷たいものを食すことによる夏の冷えが考えられます。 冷えはどんどん蓄積していくものなので、こまめに解消して身体を温かい状態に保つ習慣が とても重要になってきます。 まず自分が冷えているかどうかの簡単なチェック法。 朝目覚めた時に、わきの下の温度と以下の5カ所を手を当てて比べてみてください。 1、上腹部 2、下腹部 3、お尻 4、太もも前面 5、二の腕 いずれか一...
子午流注取穴法について 当鍼灸院の治療に用いられている伝統鍼法の一つ、「子午流注取穴法(しごるちゅうしゅけつほう)」 についてお話します。子午流注取穴法というと聞きなれない言葉ですが、実はちょっと身近なものが 関係しています。 毎年、年末になると「来年の干支(えと)は?」などという話題が出るかと思いますが、実はこの 干支に関係があります。 一般的に干支というと子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥のことを指しますが、正確には これは干支ではなく、十二支(じゅうにし)といいます。干支というのは、この十二支と十干(または 天干ともいいます)を組み合わせたものになります。 十干とは、甲・...
9月19日 だいぶ夜の気温も低くなり、これからは経絡で言う肺や腎が弱る季節になってまいりました。 皆様、足もとを暖かくされておりますでしょうか? さて、今回は良く皆様が疑問に思ってらっしゃる、迎春堂鍼灸治療院の内側をお知らせいたします。 なかなか、不妊治療と言うのは肌の露出も多く、プライベートのことも隠さず話さなければいけないので、 躊躇しがちですよね。 でも、治療と言うのは一日でも早く、子宮や卵巣の状態が少しでも良いうちに始めた方が効果も出や すいです。 なので今回のコラムが皆様の後押しになればいいなと思っております。 当鍼灸院では、院長先生以外はスタッフは全員女性です。 鍼を刺す先生...
9月12日 燥邪の季節 朝晩、ずいぶん涼しくなってまいりました。 昼間は湿度が高く蒸し暑さが残っていますが、季節は秋に移行しつつあります。 季節の変わり目に起こる気温や湿度、気候などの急激な変化も病気の原因となります。 東洋医学ではこれを外因とよび風・暑・湿・燥・寒・火、6つ因子をまとめて六淫と呼び、病のもととして 見る場合には、それぞれ邪をつけて、風邪(ふうじゃ)、暑邪、湿邪、燥邪、寒邪、火邪と呼びます。 風邪は、一年中通して、湿邪は梅雨時から夏にかけて、暑邪は夏、火邪は猛暑、燥邪は秋から冬に かけて、寒邪は冬に勢力を増して、人体に攻撃をしかけてきます。 これからの季節は燥邪の影響を受...
9月5日 9月に入り朝晩は少し涼しくなってきましたが、日中はまだ汗ばむほどの日差しだったりします。 そんな汗ばむ日でも。意外と身体は冷えていたりするものです。 お腹やお尻を触ってみるとひんやり冷たいと感じたことはありませんか?汗をかくほど暑い日でも、 その汗が皮膚表面についたままだと、そこから熱が奪われて皮膚表面から身体は冷えていきます。 暑いからといって冷たい飲み物や食べものばかり摂取していると、内蔵から冷えを生じます。 かといって、暑いのに熱い飲み物なんて…と思いますよね。そういう時は、常温のものを選びましょう〜。 就寝前に温かい飲み物を口にすると、寝冷えも予防できます。 ...