生理周期に合わせた鍼灸治療

中国の古典『黄帝内経』には、「月事以時下、故有事」とあります。

これは

「生理周期が整えば、性腺・卵巣・子宮などの生理活動が正常となり、子供を授かることができる」という意味です。

不妊治療においては、生理周期の乱れを調整することがいかに大切かを説いています。

 

◆4つの周期

当院では、女性の自然なリズムである陰陽変化と生理周期(月経期・卵胞期・排卵期・黄体期)

それぞれの時期に現れる体調の変化に合わせて調整いたします。


妊娠・出産にはこの4つの周期が順調であることが大切ですから、まずは4つの周期を整えていきます。
また生理周期を体温で示すと大きく高温期と低温期にわけられます。

それらはホルモン分泌によって変化していきますのでホルモンによる体調の変化などにも対応していきます。
それでは4つの生理周期それぞれについて説明していきましょう。



<月経期>

女性の月経血はご自身の身体の状態を把握するのにとても大切です。
毎月、はがれおちた子宮内膜と古い血と一緒に老廃物を排出することは身体と子宮内の大掃除となっています。
これが完全に排出出来ない状態だと次の子宮内膜の形状に影響するのです。

中医学でいう陽気不足による冷えがある方は、生理痛・頭痛・下痢・便秘・のど痛・だるさなどの症状が多くでます。
また冷えが長く続く場合気血津液の状態が悪くなりその他様々な症状としてあらわれます。



<卵胞期>

女性ホルモンのエストロゲン分泌が高まり卵の成長が促進される大切な時期です。
良質の卵を育てるには、月経期とこの卵胞期の集中的な治療を重要視しています。



<排卵期>

卵にエネルギーが蓄積されていよいよ排卵がはじまる時期です。
この時期体温は高温期へと一気に変化します。
体内の循環を良くして栄養分をたくさん取り込み冷えないようにすることで、良質の卵を順調に排卵することができます。

 


<黄体期>
受精卵を温かな環境で育てようと女性ホルモンの黄体ホルモン分泌が高まり、高温期が続きます。
黄体ホルモンにより十分の栄養を補いエネルギーを高めていきます。

また同時に子宮内膜は厚さを増していき柔らかな卵の温床を用意し始め、着床しやすい環境を作っていきます。
高温期が安定しない、短い、高温にならない、などの場合は受精卵や子宮内膜の発育が弱いと考えます。

 


この4つの周期は、お互いに影響し合っていて、ひとつの周期でもしっかりお体が働かないと、次の周期に力を発揮できません。


そのため、1周期に1回の鍼治療をご提案致しております。

また、患者様おひとりおひとりの体質。また病院の治療に合わせて鍼灸治療をいたします。


 

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