骨盤内炎症性疾患は、骨盤内蔵器に生じる炎症と感染で、子宮・卵管・卵巣その周辺組織がおかされる疾患です。
特に卵管への感染が進み、炎症癒着などがおこると閉塞をおこし、不妊症の大きな原因となります。
骨盤内炎症性疾患を引き起こす原因として最も多いのは性行為による性感染症で、
クラミジアトラコマチス、淋菌といった細菌が原因となります。
発症は子宮・子宮頸部から始まり卵管へと進行していきます。
骨盤内炎症性疾患で特に不妊につながりやすい卵管への影響として、
① 炎症による卵管の閉塞
② 癒着による卵管采のピックアップ機能の喪失
③ 卵管の閉塞による子宮外妊娠
などがあげられます。
診断と治療が適切であれば完治する可能性の高い疾患ですが、治療よりも予防が大切です。
性交渉を控える、避妊具の使用、セックスパートナー全員の感染症の検査と治療などが感染予防となり大切です。