血の道症(ちのみちしょう)

「血の道症」とは、月経・妊娠・出産・産後・更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神神経
症状(精神不安やイライラ等)および身体症状のことをいいます。
更年期障害の症状と似ているため、「血の道症=更年期障害」のように考えられることもあるようですが、
更年期障害は血の道症に含まれる症状のひとつにすぎず、正しくは思春期から更年期まで幅広い年齢の
女性の不調に対して使われる言葉です。

症状としては以下のようなものが挙げられます。
不安、イライラ、不眠、焦燥感、熱感、のぼせ、顔面紅潮、冷え、腰痛、背痛、胸痛、筋痛、肩こり、
過敏、鈍麻、しびれ、倦怠感、脱力感、疲労感、頭痛、頭重、めまい、立ちくらみ、耳鳴り、にきび、
吹き出物、掻痒感、多汗、口喝、頻尿、排尿痛、食欲不振、便秘、下痢、月経異常(月経不順、
月経過多、月経寡少、無月経、月経困難等)など

治療には、東洋医学的には漢方薬、西洋医学的にはホルモン補充療法や精神安定剤、抗うつ剤
などが用いられます。
当然のことながら、病院での診断・治療は重要ですが、自律神経系の症状やホルモンバランスの
調整にも鍼灸治療は有効ですので、上記のような症状が思い当たる、または実際に治療を受けて
いる方は、鍼灸治療もご検討されてみてはいかがでしょうか。
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