Mar 28

春の身体と自律神経と冷え

3月28日

春の身体と自律神経と冷え

暦の上ではもうすぐ春分ですね。春分を挟んで前後7日間が春の彼岸です。春分は太陽が春分点に達して昼夜の時間が当分になる日ということで、“春たけなわ”の意味もあります。昼夜の長さがほぼ同じ頃で、この後は、1日におよそ2分間ずつ昼間の時間が長くなって行きます。
さて、春になると気温の上昇に伴って、自律神経のバランスが変わり、身体が変化します。これは例えば、冬の間肝臓に蓄えられていた血液が全身に流れ始め、手足の血管が緩んでくるためです。この働きを調整しているのが自律神経で、交感神経と副交感神経があります。冬は交感神経が優位に働き、手足の血管をギューッと締めていたのが、春になると副交感神経が活発になり始め、内臓の働きが活発になり、手足の血管が緩んでくるのです。身体がリラックスしてくる感じです。このように身体は、自律神経のバランスによって外気温に合わせて体温を一定に調節しています。
しかし、春になると、自律神経が環境に上手く適応できないために、身体がだるい、やる気がでない、疲れがとれない、眠りが浅い、何かイライラする、頚や肩が凝るなどの自律神経に関わる症状がでてくることがあります。自律神経が環境に上手く適応できない原因のひとつに、身体の冷え(低体温)があります。身体の芯が冷えているために自律神経のバランス調節が上手く働かなかったり、また体表に血液が集まることで身体の芯が冷えてしまうこともあり、さまざまな不調を起こす原因になります。
このような不調の改善には、自律神経のバランスを整え、冷えを改善する必要があります。
不妊に冷えは大敵です。特に身体の芯の冷えは厄介です。自律神経のバランスを整えるには鍼灸をお勧めしています。また、改善策として、例えば花や野菜を育てたり、ペットと遊ぶなど、気持ちを鎮め、穏やかなリラックスモードへ気分を導くことが効果的です。また、花や緑の香りをかぐ、木々を揺らす風の音を聞く、きらきら光る水面を見るなど、五感を刺激すると、気分をリフレッシュでき、この何となく気持ちいい感じが、副交感神経を元気にしてくれます。
また、冷えは食事によって改善することもできます。春におすすめの冷えを改善させる食材は、たまねぎ・アスパラガス・にんにく・せり・ひじきなどがあります。これらの食材は、血管を拡張させ、血流を改善させるビタミンや栄養素を豊富に含んでいます。
そして、もちろん自律神経の調整と冷えの改善には鍼灸治療もとても効果的です。鍼灸治療を続けながら、日常の生活をちょっと見直して、春を快適に迎えましょう。

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