来週から4月、すっかり春らしい陽気になりました。 今日は中医学の春の養生法についてお話ししたいと思います。 春は、これまで冬の間に眠っていた動物たちが地上に顔を出し、植物は花を咲かせ、伸びやかに成 長していく時期です。 人間の体においても、寒い冬にためこんでいたエネルギーを発散するかのように新陳代謝が活発に なっていきます。 中医学でいうと、春は「肝」の働きと深く関わりがあります。 「肝」は、血や気(エネルギー)の巡りをスムーズにする作用があります。 「気」というのは元気がない、気分が良い、という使い方をするように目には見えないかもしれませんが 精神的な働きに強く影響します。 春は一般的に新しいことが始まる季節ですから、ワクワクして気持ちが高揚することも多いですね。 その反面、慣れない環境にストレスがたまり鬱々した状況になる場合も見られます。 気の巡りが滞ってしまっている状況です。 ちなみに、生理中、生理前の女性というのはこの状態になります。 気の巡り、血の巡りが悪くなり、生理痛を引き起こしたりイライラしたりします。 こういったときは、鍼灸では「太衝(たいしょう)」というツボを使用します。 足の甲にあるツボで、気血の巡りをスムーズにし、肝に作用します。 二日酔いのときなどにも使われます。 また、肝の働きが悪いときは酸っぱいもの、香りのある食べ物が効果的です。 酢の物や、ベリー系の果物、三つ葉やセロリなどなど。 香りをかいでみて、また一口食べてみて美味しい、心地いいと感じるようであれば積極的に採っていきましょう。 アロマテラピーなどもおすすめです。 新しい季節、身体の巡りを良くし、爽やかな気分で過ごしていきましょう! |